少し話に飽きてきた頃にシステムの説明が終わる。やっと契約ができる。保険の契約みたいに、担当者が契約内容の各条項を読み上げていく。これから行うのは婚活。保険のような息の長いお付き合いは、残念ながらしたくないなと内心思う。

「それでは、お試しの画面にはなりますが、一度操作の実演を兼ねて検索をしてみましょう。少しお待ち下さい。」そう言うと担当者は契約書類を持って部屋を出た。帰ってくるとノートパソコンを手に持っていた。

「どういう条件にされますか?」喋りながら、画面はどんどん進んでいく。条件というと聞こえはいいが、どんな女性がいいの?との希望をオブラートに包んだだけだ。

友達にタイプを聞かれたなら、冗談を交えて言えるけれど、相手は担当者。格好をつけて本意ではない条件を言ってみる。検索結果を見ながら担当者は「かなりたくさんいますね。もっと絞り込んでみましょう。これだけいると1日使っても絞りきれませんよ。」と笑いながら言った。

「登録が完了次第、ご自身で検索できますので、ご自宅からでも、携帯からでも、好きなときに検索できますよ。男性の方は登録した途端モテキが来ますよ♪楽しみにしておいて下さい!」

「そうですか!それは楽しみです!!」とテンションと口調だけを合わせておいた。いやいやそんなわけないって。モテキが来たらすぐ結婚できるって。セールストークのうまい人だな。契約までの道のりで疲れていたこともあって、自分の気持ちはかなり冷めていた。

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