話は大盛り上がりでもなく、お通夜のようでもなく、自己採点では65点あたりを行ったり来たりしていただろうか。なんとか及第点である。他愛のない話が続く。

ちらっと時計に目をやると1時間は過ぎていた。両隣のお見合い組はどちらも入れ替わり、別のお見合い組が陣取っていた。もうこのまま今回は終わりにして、仲良くなってからの方がいいのかな。もしかしたらお断りになって、結局聞けないままなのかな。頭の中をどうするという言葉が駆け巡る。もうどちらも飲み物は空だった。

「……そうなんですよ。よくありますよね(笑)」

それから少し間が開いた。お互いが目線を下にやった。自分が先に目線を戻した。

「あ。そう言えば思い出しました!一つお伺いしたかったんですけどね。」
「はい。何でしょうか?」

思い出したも何もこれが核心だったが、博子さんは本当に何が聞きたいんだろうという感じでこちらを見ている。

「あのですね。今日までに2ヶ月、だったかな。くらい?かかったじゃないですか。」

これ、触れてもいいのかなと気持ちが恐る恐るになっている。

「いや、ふと気になったんですけど、何か理由でもあったのかなと思いまして。ほら、あまり長いと待ち遠しさだけが募るじゃないですか。会いたくても会えない。みたいな。もしかしてそれ狙ってました?(笑)」

最後の一言は余計だっただろうか。

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