内心や話の経緯はどうあれ、博子さんからのお断りがない以上、交際は継続となった。今度行きたいお店は博子さんのチョイスとなる。普段は男性として、どこのお店やどこでデートなど、いわばプロデュースをする側なので、される気持ちはうまく言葉に表現できない。
いやもしかしたら、うまく表現できないのは立場が違うからという点ではなく、そもそも彼女にあまり愛情がないからだろうか。自分のことなのに自分がよくわからない。
彼女が指定したお店は、パスタがメインのチェーン店だった。ちょっとおしゃれなファミレスと言ったところか。彼女に会う待ち合わせは少しかそれ以上自分が待つ側だったのに、今回は彼女の方が先に着いていた。
「お待たせしました。なんか今日いつもより着くの早くないですか。」
「そうですか。いつも私、待ち合わせは遅いですかね。ごめんなさい。」
いえいえ。そういう意味を込めて言ったつもりはありません。
「そうそう。僕、パスタ好きなんですよ。今日楽しみです!ありがとうございます!」
やや強めの口調で慌てて出した言葉は、フォローになっているだろうか。
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