アラフォー独身男の婚活ブログ

食べては会話、会話しては食べてを繰り返す。口の休まる暇がない。休まないわりには全然量が減っていない気がする。

少しずつ苦しくなってくる表情が読み取れたのか、由美子さんが真顔で尋ねる。

「私も少し食べましょうか？」

「いえいえ、大丈夫ですよ。ゆっくり食べたら食べられます（笑）」

その後、食べては会話の会話部分が減り、食べて部分が多くなってきた。由美子さんもどうしていいかわからず見ているしかない。やっとあと半人前くらいになっただろうか。胃がもう限界だと訴えかけてきた。

男たるもの大丈夫といった手前二言はない。根性で食べきるべきだろう。気合十分だが手がもう運ばないと言っている。

「ほんとに大丈夫ですか？」

「いえ、実はちょっと。もうお腹いっぱいで。」

「残してもいいと思いますよ。」

「そうですよね。ごめんなさい。」

「デザートはやめておきますよね。」

「そうですね。僕は。」

「そしたら私もやめておきます。」

二人の間に横たわるのは残ったご飯と気まずい雰囲気だけだった。