しばらく他愛のない話が続く。時間もたったせいか彼女の表情からは硬さも薄れ、会話は友達とするような、なんてことはない普通の会話になっている。窓に映る風景はすっかり夜になっていた。意外と長い時間、話は続いたようだ。もうかゆみも治まり話すこともなくなったので、このあたりで……と切り上げる。駅へ向かう方向が違ったためお店の前で別れることになった。
一人になって帰りの電車の中で、今日一日を振り返る。いつかのお見合いではないけれど、容姿はかわいい。またこの年齢差でお見合いができるなんて奇跡的だと思う。もし一緒に歩けるなら、並んで歩く姿を想像すると自然とニヤけてしまう。
一転して視点を変えると、お見合い中の態度はどうなんだろう。常識知らず?ただ緊張していたから?初めてだったから?これが仕事の面接なら即不採用となってもおかしくない。いいところと悪いところを天秤に掛けて熟考する。
帰りの電車だけでは答えが出なかった。返事は明日の昼までなので一晩考えることにする。そもそも無理なら、お昼頃智子さんからお断りされるだろう。
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