「そうですね。詳しいことは来所時にお伺いするとしまして。取り急ぎお時間とお部屋を確保しておきますね。」

まずはこれで一安心。結果が分かっていても聞いてもらえることが確定しただけで安心感が違う。数日後、アポイントの日時となった。

今までの経緯と、迷っている自分の気持ちを包み隠さず話す。それを受けて担当者は言葉を返す。

「迷っているならご自身で結論を下さずに、お相手に委ねてみてはいかがでしょうか。今のところ、もりおさんには他にお付き合いされている方もいらっしゃいませんし、何より博子さんからのお申し出が今回の交際の始まりでしたから。」

大方の予想通り交際継続で返事が返ってきた。まあ言われることはそのとおりだと思っていたので、こちらはそうですよね。しか言えない。

「そうですよね。わかりました。博子さんの気持ちに委ねてみます。お伺いして気持ちが楽になりました。ありがとうございます。」

文字ではこう話していたものの、内心は

「そういう答えじゃなくて、なるほど!と自分が納得できるプロフェッショナルの一言がほしかったんです。こうなるのは相談する前からわかっていましたよ。話したことで気持ちだけは楽になりましたけれど、これでは一時しのぎでしかないです。」

と言いたかったけれど、言えなかった。

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